両親の離婚を経験している子どもたちへ。 お父さんとお母さんが離婚をしたのは何故なのか知りたいなら、あなたの自分のその目で確かめてごらんなさい。 お父さんからの話しを聞いても、お母さんからの話しを聞いても、どちらも間違いではなく、正しくもないのです。 何故ならば、お父さんとお母さんは、一人一人違う人間ですから、同じものを見ているのに考え方も、感じ方も、捉え方も違うからです。 そして、あなたも同じです。あなたも1人の人間です。 お父さんでもなく、お母さんでもありません。あなたは、あなたです。 だから、あなたが、あなた自身で感じたことが、お父さんとお母さんの離婚の理由です。 もしも、お父さん、お母さんを嫌だなと想ったならば。自分自身に問うてごらんなさい。 自分は、それほど素晴らしい完璧な人間ですか?と。 お父さんもお母さんも同じです。完璧な人間など、おりません。 ただ、確かなことだけはあります。 それは、お父さんもお母さんも、あなたを愛しているということです。 生まれてきてくれて本当にありがとう。最高の喜びを与えてくれたあなたに、お父さんもお母さんも心から感謝しています。 愛するあなたを抱きしめます。 たとえ、いま、あなたの傍にいられないとしても、あなたを心の中で抱きしめています。 忘れないでください。 お父さんもお母さんも、あなたのお父さんとお母さんであるということを。 あなたの命に連なるのだということを。

2012年08月02日

■西日本新聞【ほほ笑み返して…子どもから見た離婚】<2>困窮を乗り越えて

 ■新訳男女 シリーズ第16部■  

 新郎の両親を前に、香さん(25)=仮名=の母は涙を流した。昨年夏、家族同士の顔合わせの席。「自分一人で育てたので行き届いてないかもしれません」と母。「お嬢さんを見たら、お母さんが頑張ってこられたのが分かりますよ」と新郎の両親。香さんも涙が止まらなかった。

 5歳で両親が離婚して以来、母の苦労を目の当たりにしてきた。原因は父の借金だったため、妹と3人の母子家庭は自力で食べていかなければならなかった。

 母は、昼は工場、夕食後は仕出しの仕事に出る。帰りは朝方。わずかな睡眠時間に、香さんは母の口元に手をかざすのが日課となった。息をしているかな。そんな心配をしなければならないほど働き通しだった。

 しかし母は一度も愚痴をこぼさなかった。自分の物など一切買わない母の背中を見て「面倒はかけられない」と自然に思えた。奨学金で学び、今、福岡市で保育士として働いている。

 「お母さんがいたから生きてこられた。つらい思いはしたことないんです」。でも、母は苦しかったに違いない。結婚したこれからは、親孝行したいと思う。

 《厚生労働省の2010年度調査によると、母子世帯の95・1%が平均所得金額以下。「苦しい」と答えた母子世帯の割合は85・6%だった。子どもが小さいとフルタイムで働きにくく、保育所不足もある。父子家庭も含め、困窮するひとり親は少なくない》

 職場を転々とする元父。1人で暮らすのもままならないらしい。長男である宏さん(18)の母は養育費を請求したものの、支払われる見込みはなかった。離婚するまで主婦だったが、乳飲み子の宏さんを抱えて働き始めた。豆腐店、ガソリンスタンド、介護。慣れない仕事を朝から晩まで。

 そんな母に物心がついてから一度もわがままを言ったことがなかったという。それが高校2年になり、卒業後の進路を相談したとき、初めて希望を口にした。

 関東にある専門学校に行きたい−。母が留守の間に熱中してきた魚釣り。それを仕事につなげられる学校があると聞いた。「あんたがしたかなら、行ってよかよ」。快諾してくれた。

 うれしかった。だが、すぐに疲れ果てた母の姿が目に浮かんだ。「これ以上働かせたら冗談抜きで死んでしまう。俺が諦めればいい話」。やはり就職しよう。そう決めた。

 《母子家庭を対象にした同省の10年度調査では、元夫と養育費の取り決めをしているのは38・8%、現在も受け取っている人は19%だった。受け取らない理由は「相手に支払う意思や能力がないと思った」が47%で最多。冒頭の香さんも養育費は受け取っていない》

 「だからといって不払いは許されない。養育費は子どもの権利、親の義務なのだから」。離婚問題に詳しい福岡市の弁護士、岩城和代さんは厳しく指摘する。不払いの場合、家庭裁判所に申し立て、最終的には強制執行によって給与を差し押さえる方法もある。

 一方、香さんや宏さんの場合は違うが、面会交流をさせなければいけないと考え、養育費を請求しない人も多いという。岩城さんは「養育費と面会は別問題。全ては子どものためです」ときっぱり。また、ひとり親の頑張りだけでは限界があり「就労環境を改善し、児童扶養手当など国の支援制度をもっと活用しやすくする必要がある」と話す。

 出発を告げるベルが鳴り響く。宏さんは3月末、JR博多駅にいた。就職先の関西に向け、新幹線が発車する。見送りに来た母は今にも泣きだしそうだった。

 「寝過ごさんようにね。気を付けてね」。母の言葉を胸にしまい、宏さんは小さく「行ってきます」と言った。


=2012/04/05付 西日本新聞朝刊=


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posted by yui at 21:49| Comment(0) | 気になるニュース記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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